新幹線のホームへつくと、すでに「レールスター」は停車していた。
6時34分発のために、乗る客もまだ少ないようだ。半分くらい埋まって、発車した。
一気に速度が上がり現実へと近づけてくる。福岡トンネル、北九州トンネルを抜け、6時51分小倉駅に到着した。まだ、接続列車が少ない為なのか、小倉からも乗りこんでくる客がいなかった。小倉を出ると、日本海が見えた。しかし、すぐに関門トンネルへ。あっという間に本州の地だ。10分近くたって、新下関を通過。とうとう本州である。明るくなると、山陽新幹線はトンネルが多い事に気づく。7時12分小郡に到着した。自由席乗り場には、たくさんの列が見えていたが、指定席の方は、まだ少なかった。すぐに発車した。時々285キロで走行中という表示が出ていた。さすがに速い。徳山では工業地帯を通過する。行きに見たオレンジ色の炎が出ていた。明るいときに見るのもなかなかのものである。でもすぐにスピードが速い為見えなくなる。
7時47分広島に到着した。ここでは、指定席が全て埋まってしまった。ここで満席になった。広島を出ると、車両基地が見えた。車庫には115系や103系、105系などがあり、国鉄型車両ばかりが目に付いていた。福山では乗降は少なかった。次の岡山では半分くらいの乗客が入れ替わった。四国や山陰地方へ行く為だろう。この頃になると、車掌が自由席の混雑ぶりを伝えていた。かなりの立ち客がいるのであろう。岡山車両所では117系の姿が目に付いた。
相生付近までは山沿いを走り、姫路に近づくと山が途切れ、市街地の中を走るようになった。西明石に来ると、明石海峡大橋を発見した。しかし、近づくことなく、カーブして山の中に入っていった。長いトンネルに入り、減速すると、新神戸であった。ここで降りる客が数人いた。六甲山トンネルを抜け、大阪市内に入ると、都会が広がっていた。すごい変貌である。そして到着の案内が流れた。指定席も満席になったのだが、グリーン車並のシートだから、人と触れ合うことなく、快適に過ごす事が出来た。9時22分新大阪に到着した。これで、レールスターの旅も終わった。
すぐに東京行きの「ひかり」のホームへ向かった。レールスターからの乗客はほとんどが新大阪で降りていった。20番線から26番線に向かうのは、さすがに遠かった。そして、14号車の先頭に近い号車のため、かなりの移動をした。ホームにはかなりの乗客がいた。さすが東海道新幹線は利用が多い。しばらくすると、300系の「ひかり」が入線してきた。乗りこむ客が多かった。指定席もガラガラで入ってきたのだが、ここで、ほぼ満席となった。始発が岡山行きなのだが、レールスターの影響でガラガラだったのかもしれない。レールスターの2−2列シートに慣れてしまった為に、3列シートはつらかった。天気も確実に良くなり、暑いくらいであった。
9時49分京都に到着した。ここで、指定席のほとんどの乗客が降りてしまった。一気にからとなってしまった。京都駅のホームは降りる人と、乗る人とで大混雑をしていた。しかし、乗り込む乗客も多く、結局は大阪発のときと変わらなかった。さすがに230キロ運転は少し遅かった。レールスター慣れは怖いものだ。米原の通過時、「しらさぎ」が米原駅に停車しようとしていた所だった。もちろん、「ひかり」は通過して行く。揖斐川を渡り始めると、いよいよ山が途切れて、濃尾平野に入った。長良川を渡ると、岐阜羽島を通過。いよいよ次が名古屋である。3列シートの窓側というのは、つらいものである。身動きが取れなかった。木曽川を渡り、愛知県に入った。そして、10時28分名古屋に到着した。さすがに新幹線は速かった。「ひかり」だけで4時間で九州の地を踏めるのも速いものである。名古屋で降りる客は意外と少なかった。
すぐに、名鉄名古屋駅のホームへ向かう。さすがに昼に近いせいか、駅構内は混雑をしていた。土曜日でもあるからかもしれない。10時38分発の岐阜行きの急行に乗る事が出来た。さすがにこの時間帯だとガラガラで、余裕で座る事が出来た。
これで、九州の旅が終わった。今回は、全特急車両を乗りつぶす感じでの旅であった。この旅によって、九州全線制覇ができた。次は、「つばめ」が新八代行きになる前に旅立ちたいと思った。